2006年06月21日

メヒコ、メヒコ、メヒコ…

雨のスキポール

ホテル出る時初めて雨に気付いた。スキポールは雨に煙っていた。
ドイツの天気はどうなんだろうとちょっと心配になる。数百キロ離れてるからきっと大丈夫とどこか楽観的な考えが頭を支配してる。
これから言葉の通じない人達や百戦錬磨のダフ屋とチケット交渉しなきゃいけないという厄介事が待っているのに、おまけに雨なんていう状況を想像するのを頭が拒んでいるらしい。

朝6:20、まずホテルの送迎バスでまたスキポール空港へ。
スキポール空港から鉄道でアムステルダム中央駅へ向かうが、切符の買い方がわからない。
見つけた券売機はクレジットカード専用のもの。もたもたしながら試みるも何がいけないのか切符が買えない。
相方がインフォメーションに現金で買えないか聞きに行く。
僕は同じ機械で再度クレカでトライ。今度はちゃんと買えた。さっきはもたついて時間がかかりすぎ、どうやらタイムアウトになったらしい。

7:00すぎの普通列車でアムステルダム中央駅へ。車内はガラガラ。20分ほどでアムステルダム中央駅到着。
ここから予約してある特急電車ICEでドイツ、デュイスブルグまで行く。

朝飯を喰ってなかったので、ホームのキオスクでコーヒーを買い、飛行機でもらってきたパンやビスケットを喰う。
昨夜腹をこわして、まだいまいち食欲がないというか、食べるとぶり返しそうで食べるのが恐い。

ICE : InterCityExpress

8:07発ICE105は定刻に発車。10:05デュイスブルグ着の予定。

ICEはインターシティーエクスプレスの略で都市間特急ってとこだが、車内の広さ、快適さ、すべてにおいて日本の新幹線より上。乗ったのは2等車だが、2等車で日本のグリーン車レベルじゃないかな?

ice_ams-dui.jpg

席はまあまあ埋まってる。となりのボックス席にはポルトガル代表ユニも見えるが、メキシコの緑が圧倒的に多い。夜アルゼンチン戦を控えるオレンジ軍団でどえらい騒ぎになるかと想像していたが、どうやらオレンジ軍団はもっと遅い電車でやってくるらしく、ぜんぜんいない。

ICEの中で、今日のゲーム、ポルトガルvsメキシコ戦用「チケット譲ってください」のボードを作成。日本人向けの「チケット譲ってください」パターンと、外国人、現地人向けの「I Need Tickets」の2枚。
ineedtickets.jpg
作ったボードをテーブルに出しておくと、通路を通って行く人は一応見て行く。日本語がめずらしいらしく、足を止めて見て行く外国人が多い。でも残念ながら売るよってやつは出てこない。
代わりに車掌が「I Need Tickets」のボードを見て、電車の切符を発行しようとし始め、「No!No!World Cup!」とあわてて否定しなければならなかった。車掌は、わかったわかったというような表情で笑っていた。あれは車掌のジョークだったのか?

この列車に乗ったまま、オランダ、ドイツ国境を越えることになるので、パスポート・チェック等があるのかと思っていた。ところが、国境付近の駅でたくさんのドイツ警官が乗り込んで来たが、ただ通路を見回るだけで、一人ひとりのチェックはなし。要注意人物や不審者以外はゆるゆるって感じ?

10分弱遅れて、10:15デュイスブルグ到着。

ice105.jpg
乗って来たICE105

ここから、今日明日泊まるホテルのあるエッセン(Essen)まで、RE(RegionalExpress, レギオナルエクスプレス、地域快速)で行く。REで20分ほどでエッセン到着。
エッセンを選んだのは、今日行くゲルゼンキルヒェンにも、明日日本vsブラジル戦があるドルトムントにもアクセスがいいため。

駅を出てホテルまで歩く。小さなドイツ国旗をはためかせて走る車がいっぱいいる。開催都市でもないのに。ドイツが好調なので、国内は相当盛り上がってるみたいだ。

ゆっくり歩いて15分ほどでホテルに到着。ホテル名は「hotel europa」。
ここのホテルの作りがおもしろい。大きなビルの1階から6階までがホテルとは別の駐車場で、最上階の7階1フロアがホテル。
時刻は午前11時で、チェックインはできなくても、荷物だけあずけさせてもらおうと思っていたが、フロントのおばちゃんは、こちらから何も言わなくても、部屋に入れるわよとばかりに鍵を出してくれた。家族的な雰囲気で、なんかいい感じ。
部屋もクラシックで落ち着いた感じで、いい感じ。

チケット発券

このあとの予定は、まずドルトムントのスタジアムに行って、ネットで購入済みの明日以降の観戦チケットをすべて発券。その後ゲルゼンキルヒェンに行って、チケットが余ってる人かダフ屋からチケットを買って、ポルトガルvsメキシコを観戦予定。

ホテルのフロントのおばちゃんに駅までの近道を教えてもらう。こんどは10分足らずで駅に到着。

駅で電車の切符を買おうとするが、ここでまた一往生。券売機の使い方がわからない。買おうとした券売機はまたクレカ用。四苦八苦しながらクレカ読み込みまで行くが、ダメと表示が出る。
ちなみに運賃は、電車でたった20分ほどのドルトムントまで一人4ユーロ、高い!
駅の係を呼んで買い方を教えてもらうことにする。どうやら機械のカード読み取り機の調子が悪いらしい。現金で買える機械に移動して再度挑戦。ついでに、今日ドルトムントに行った後、ゲルゼンキルヒェンに行って、またエッセン戻って来るのにいいチケットはないかと聞いたら、「GruppenTicket」という地域周遊券を買ってくれた。2人で13.7ユーロ。値段もだいぶ安いみたいだし、何よりまた切符を買う手間を考えるとこっちがとっても楽で助かった。聞いてみるもんだ。

gruppenticket.jpg
GruppenTicket

朝からたいしたものを喰ってなかったので、駅の中にあった「kemps」というパン屋でサンドイッチとピザ風のパン、飲み物を買って喰う。サンドイッチといっても日本の食パンみたいなやわらかいパンじゃなく固い白パンにハムやチーズ、野菜がサンドされてるもの。ドルトムント行きの電車を待つホームでかぶりつく。パンは固いけどうまい。でもやっぱりあごが疲れる。

ドルトムント中央駅で降りると、駅のあちこちにスタジアムはこっちの看板を見つけることができる。
指示にしたがってUバーンのホームへ。Uバーンは地下鉄。たぶんUはUndergroundのUじゃないかな?
地下鉄といっても、日本の地下鉄よりひとまわり小さく、地下鉄と路面電車の中間くらいな感じ。

ヴェストファーレン・スタジアムの最寄り駅は「Westfalenhallen」(ヴェストファーレンハーレン)。U45番に乗れば乗り換えなし。さらに試合開催日だけもっと近い、スタジアムを意味する「Stadion」駅行きのU45が運行される。

ホームで待っているとU45Eという電車がやってきた。U45だからたぶん行くだろうと乗り込むと、数駅先の駅で駅員だか運転手だかが大声で何か叫びながら電車の中を歩いてきて、みんな電車を降りてしまった。どうやらこの電車はここで終点らしい。しかたなく降りて後続の電車の表示を見ると、次の電車がWestfalenhallen行き、その2本後がStadion行きとなっている。せっかくだからStadion駅に行ってみようとあとの電車にしたら、1つ前のRemydammという駅で、女性運転手が車内に出て来てまた降りろ降りろと追い立てる。オイオイStadion行きじゃないのか? 地元のドイツ人乗客が聞いたみたいだが、どうやらここで終点らしい。やられた。
ホームに降りると、もうスタジアムが見えている。駅の横は観戦旅行者用の駐車場らしく、各国の旗を掲げたキャンピングカーがすでに数台停まっていた。
僕らと同じく電車を降ろされた日本人グループは、次の電車を待たずに歩くと言って、駅をあとにした。
remydamm.jpg

僕らは次のWestfalenhallen行きを待つことに。ベンチに座ると、僕らといっしょに降ろされ、となりのベンチに座っていたドイツ人が肩をすくめて「Next Game」と声をかけて来た。僕らは「ヤー」と親指を立てて応じる。フットボールファン同士だから通じ合えるこういうコミュニケーションは楽しいね。

次の電車でWestfalenhallenまで1駅乗り、チケットセンターを探す。ネットの掲示板等の情報で、だいたいの場所の目星はついていたので、ここかと思ったホール(ドイツ語ではHalle)に入ろうとすると、入り口で係に止められる。チケセンじゃないのかと聞くと、チケセンはもっと先の3Bという建物だと教えてくれた。
またちょっと歩かされてHalle 3Bへ。

チケセンのカウンターはこんな感じ。
ticketcenter.jpg

チケット、ゲット! 横につながったままってのがおもしろい!
collect-tickets.jpg

自分たちのチケットの発券のあと、友人に頼まれた、すでに試合が終わっている日本vsオーストラリア戦のチケットの発券を依頼する。これはコンディショナル・チケットが当選したもので、試合の直前に当選通知が来て、そんなに急にドイツまで行けないだろうってやつ。
ところが発券はできないという。カウンターのおねえちゃんがいうには、発券されなかったチケットはすでに別の人に渡っているという話。そんなことはないと思うんだが、自分たちも時間に余裕があるわけではないので、深く突っ込まず、早々に退散。
となりのカウンターでは日本人男性が、名義違いチケットの発券でもめていた。きっと架空名義かなんかでたくさんチケット取るようなズルをやってるんだと思うが、カウンターのお姉ちゃん達とは違う制服をきた、ちょっと偉そうなお姉ちゃんが、絶対ダメみたいな口調で応対していた。日本人の兄ちゃんは汗ダラダラ流して必死のようだったが、ありゃたぶんダメだな。でも自業自得だろ。

チケセンを出ると次々にブラジル人が、チケットチケットと言いながら近寄って来る。
現地でだれかが言ってるのを聞いたが、日本vsブラジル戦がリーグ戦最高値になるだろうって話、わからないでもないな。

トラム乗り場は戦場

14:00(ポルトガルvsメキシコ、キックオフまで2時間)、またUバーンでドルトムント中央駅へ。今度は来たのと逆回りのU46番で戻る。乗り換えが1回必要だがこっちの方が近いみたい。これでドルトムントのUバーンは完璧かな?

ドルトムントからゲルゼンキルヒェンへ向かうのだが、どのホームからどの電車に乗っていいのかがよくわからない。僕らと同様メキシコのユニやイングランドのユニを着たやつらも、駅の中をあっちへこっちへ走り回っている。メヒコが行くんだから間違いないだろうとついて行くとぜんぜん違ったり。こいつらもあてにできないなと悟り、自分でチェックすることに。ちょっと苦労してゲルゼンキルヒェンに行く列車を見つけ乗り込む。そこでこれからゲルゼンキルヒェンへ行くという30才台の日本人男性といっしょになる。彼もチケなし。

W杯の影響かダイヤは相当乱れているようで、慢性的に電車は遅れ気味。ゲルゼンキルヒェン中央駅についたのは15:00をまわっていた。
これからトラムでスタジアムへ。ところがトラム乗り場がどえらい騒ぎ。トラムのホームは地下にあるのだが、ホームに人があふれかえっている。ホームは長く、トラムが10両くらいは停まれる長さ。ところが来るトラムは2両か3両編成で、しかも停まる位置は運転手しだいなのか、いろんな位置に停まる。
トラムが停まると停まったところに人がドーッと大移動。列を作って並ぶなんてことはだれもやらないので、ホームの後ろの方にいるといつまでたっても乗れそうにない。線路に近いホームの端にいて、自分の前にトラムが停まるのを待たなければ。しかしホームギリギリに立つとちょっと恐怖を感じる。みんな乗るのに必死だし、いっちゃってるようなやつもいるし、ちょっと押されでもしたら命の保証はない。
恐怖をおぼえながらも、目の前に停まったトラムに乗り込む。中の混み具合は日本の朝夕の通勤電車に比べたらたいしたことないが、きっとドイツだと異常な状態なんだろうね。

完全需要過多

スタジアム前でトラムを降りる。時刻はキックオフ30分前くらいだったと思う。
スタジアム周辺は「I Need Ticket」のボードや紙を出した人であふれかえっている。圧倒的にメキシコ人が多い。こりゃきびしそうだ。これだけいると売る側の言い値になりそう。しばらくスタジアム周辺を歩くが、値段うんぬんより、もうチケットを持ってるやつがほとんどいないらしい。
もうちょっと早く来るべきだった。自分も観戦するという人は、きっともっと早い時間に売り払ってスタジアム内に入ってるはず。ちょっとずつ時間をロスして、到着が遅くなりすぎた。失敗したな。

もう試合も始まり、ぼちぼちあきらめ気分で周辺を歩いていると、スタジアムから外に通じるゲートにメキシコ人が数人張り付いているのが見える。覗きにいくと、ゲートの門の外からピッチがかすかに見える。だれかまではわからないが選手も、ときおりボールも見えるが、これじゃまったく試合状況はわからない。写真だけ撮って僕らは離れたが、メヒコ達はきっと終了まであそこで見るんだろうな。
一応かすかに見えるんだから、アジア予選の北朝鮮vs日本戦よりはいい状況かも?
por-mex_gate.jpg

このへんで別の20才台の日本人男性ともいっしょになり、4人でファン・フェスに行くことにする。ファンフェスは日本風に言えばパブリックビューイング。試合中は試合の映像を流すが、それ以外の時間帯もずっと映像流したり、ステージイベント等を1日中やってるらしい。
ゲルゼンキルヒェンのファンフェスは、駅からスタジアムの途中にあったので、トラムで行ってみる。

メヒコ多過ぎ!

ところがファンフェスのゲートにはメキシコ人を中心にたくさんの中に入れてもらえなくてフラストレーションをためてる集団が。ゲートには武装した警官隊の列でとうせんぼ状態。ファンフェスも満員御礼で入れないってことか? メキシコの一部サポーターが太鼓たたいて、「入れろ!入れろ!」らしきコールを始めるが、いる人間の人種がバラバラでいまいち盛り上がらない。まあ騒いだところで入れてもらえるわけでもないし、あきらめてゲルゼンキルヒェン中央駅まで戻ることにして、またトラムに乗る。

それにしてもメキシコ人来過ぎ! 5万人しか入れないスタジアムに15万人くらい来てんじゃないか?
スタジアムもスタジアムの周りも、ファンフェスも、駅周辺もメヒコ、メヒコ、メヒコ!!!
メヒコのおかげで、チケットは高騰、そしてソールドアウト状態。ファンフェスにも入れないし。
でも考えてみたら、ドイツまで来て、自分の国の試合が見れないんだからメヒコの方がきっと残念だろうに、メヒコ達ってそれを受け入れてるように見える。もちろん残念そうではあるんだけど、悲壮感はないんだよな。なんかサッカーで愛するチームが敗れた時、それを受け入れるかのようだ。

ゲルゼンキルヒェンの駅の側で、テレビのあるトルコ料理店を見つけ、そこでテレビ観戦することに。ケバブとポテトフライでビールを飲みつつ、試合も見ながら、知り合ったばかり人たちとサッカー談義に興じるのも、それはそれでまた愉しかったり。

ワールドカップ、楽しみましょう!

試合が終わって、それぞれの宿のある町へ。別れのあいさつは「ワールドカップ、楽しみましょう!」
このあいさつは、このあと何度も聞いたし、自分も自然に言ってたと思う。ドイツに行った人たちの共通のあいさつだったかもしれない。

エッセンに戻り、夜のオランダvsアルゼンチン戦をどこで見るか探しながら、街を散策。
エッセンなんて今まで名前も聞いたことなかったが、商店はたくさんあり、ショッピングモールや見本市会場もある、商業都市と言った感じ。
ちょっと歩き疲れたので、一度ホテルに帰る。ちょっと休憩とばかりにベッドに横になったら、2人とも眠ってしまった。気が付いたらテレビでオラvsアル戦がもう始まってて、眠気まなこで見てたが、どっちかっていうとほとんど寝てたかも。試合内容ほとんどおぼえてないし。

結局、ドイツ1日目は生観戦ならず。それどころかまともな夕食も食べずに終了。でも明日はちゃんとチケットがある。あしたはワールドカップを楽しむぞ!
posted by taku at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | W杯 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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